天孫ニニギと、炎の女コノハナサクヤとの間に生まれた子供の話。
産屋に火をつけ出産し、天孫の子であると証明したコノハナサクヤ。
彼女は三人の子を生みました。
そのうちの二人が、ホオリとホデリ。
ややこしいので、ホオリ(弟)を山幸、ホデリ(兄)を海幸と呼びます。
そして舞台は…
宮崎ー!!しかも青島ー!!
(読売巨人軍のキャンプなんかでも有名な、宮崎市南部にある神社です。)
商売っ気が強くて、地元の人はあまり行きませんw
とはいえ、かなりきれいなとこです。
海幸と山幸
海幸は海で魚を捕り、山幸は山で狩りをして暮らしていました。
山での狩りに飽きた山幸は、兄のもとへ行き、釣りをさせてくれと頼みます。
3回も頼んだのに、兄は首を縦には振りません。
しかしあまりにしつこく山幸が頼むので、ついに二人は道具を交換することとなりました。
「たくさん釣って兄さんを驚かせてやるー!!」
と意気揚々と釣り糸を垂れる山幸ですが、一匹も釣ることができません。
「いつも兄さんはカゴいっぱいに釣っているのに…」
諦めきれない山幸ですが、そこに兄の海幸がやってきます。
「全然獲物を狩れなかったよー!そろそろ道具を元に戻そうや。」
山幸が渋々釣竿を返そうとしたのですが…
なんと釣り針がなくなってしまっています。
謝る山幸ですが、兄の海幸は激怒!
なんとかしようと山幸は、自分の剣を打ち砕いて500本の釣り針を作ります。
が、兄は許してはくれません。
さらに1000本の釣り針を作るも、やはり兄の怒りは収まりません。
(そんなに作れるならそもそも借りなくてよかったんじゃね?)
そんな山幸の償い虚しく、海幸は
「元の釣り針を探し出してこい!!わかったか!!!」
と言い放ちます。
釣り針を探せ!
「海の中とかどうやって探すん…」
涙を浮かべながら海辺に佇む山幸。
そこに、シオツチという神が現れます。
心配するシオツチに事情を話すと、シオツチは竹籠の小舟を作り、
「この船で潮の赴くままに進みなさい。その先にワタツミの宮殿があるでしょう。そこの井戸の脇の木の上に座っていれば、いいことあるよ。」
シオツチに教えられた通りに船を漕ぎ出す山幸。
しばらく進むと、大きな宮殿が見えてきました。
言われた通りに井戸の脇の木に座っていると、屋敷から侍女が水を汲みに現れました。
木の上にイケメンの神が座っているもんで、めちゃくちゃ驚いた侍女。
屋敷のトヨタマビメのもとに事情を説明に行きました。
様子を見にきたトヨタマビメは、山幸を一目見て、
フォーリンラブ。(お約束)
父神であるワタツミのもとに駆け寄り、
「めっちゃイケメンが門の外にいらっしゃいます!!」
と伝えます。
ワタツミは、山幸が天孫の息子であることを見抜き、自分の屋敷へと招き入れます。
数々のご馳走に、タイやヒラメの舞い踊り…
豪勢なおもてなしを受けた山幸はついにトヨタマビメと結婚までして、宮殿に滞在し続けること…
3年…
おい、目的はどうした。
浦島太郎の物語のもとになったと言われるこのお話。
古事記の描写では、竜宮城のように『海中にある』と書かれてはいないので、どこか海の彼方にある宮殿が舞台のようです。
大人読みとしては、ニニギと山の神(コノハナサクヤ)の間に生まれた子が、海神の娘と結ばれたことで、芦原中国の統治者としてふさわしい血統が整えられていく過程と捉えられると思います。
さてさて三年も釣り針探しを放棄している山幸。
大丈夫なのか!?
玉手箱出てくる?!
それでは続きは、また次回。
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