古事記は、日本最古の書で、この国の始まりの物語が描かれています。

今から1300年以上前に編纂された古事記は、全3巻。

この国の始まりである神代の頃から、第33代推古天皇までのお話です。

同じ頃に書かれた日本書紀(こちらは国の正史。古事記は国内向けの歴史書。)と合わせて『記紀』と呼ばれます。

古事記と日本書紀では、書かれているお話にちょっとした違いがあったり、神様の名前の表記が違ったりします。

が、そんな細かいことはおいといて、ざっくりと、日本の神様たちと、この国の始まりの物語を伝えられたらと思います。

日本人は自分達民族の始まりのお話をあまり知りません。

これはよくない。非常によくない。

しかも面白いのに、もったいない。

だから、「お母さんが子どもに語るおはなし」くらいの気軽さで、お伝えできればと思います。

難しい神様の名前は覚えなくていいです。

何度も出てくる神様は、きっと覚えちゃいますので。

天地初発

天と地が初めてあらわれたとき、高天原に成ったのは天御中主神

あめのみなかぬしのかみ、と読みます。

古事記に最初に登場する神様ですが、成った途端に、お隠れになります。

つまり、冒頭でいきなり登場!即退場!!そしてもう二度と登場しません…

漢字を見て分かる通り、「天」を司る神様で、宇宙の真ん中にいる特別な神様です。

とはいえ、あまり有名ではないですよね…

なんせ登場時間が短い。

近世以降は、北極星や北斗七星を信仰する妙見信仰と合わさったりしていますので、お祭りしている神社がないわけではないのですが、圧倒的に少ないです。

北海道釧路市の釧路神社、埼玉県秩父の秩父神社、千葉市の千葉神社などにお祭りされています。

さてさて古事記では、天御中主神に続き、高御産巣日神(たかみむすひのかみ)、神産巣日神(かむむすひのかみ)が成ります。

が、またすぐに、お隠れになります。

この三柱(神様は『柱』で数えます)は男女の区別のない独神(ひとりがみ)です。

そのあとに二柱の独神が成っては隠れます。

ここまでの五柱を『別天津神(ことあまつかみ)』と言います。

その後次々と、男女ペアの神様が成ります。

ペアで一代(ひとよ)と数えての、七代。『神世七代(かみよななよ)』

その七代目に登場するのが…

イザナキ(伊耶那岐神)イザナミ(伊耶那美神)です。

ここからこのおもしろ夫婦の国生みの話が始まります。

そちらはまた次回。

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